2007年11月3日(土)
先週の旅で、芭蕉の足跡を実際にたどって追体験したことで、芭蕉の旅に興味を持ち、「おくのほそ道」を実際に読んでいるところです。
3時間ほどの追体験(笑)でしたが・・・
写真右手の本は、江戸から大垣までのルートの詳しい地図が何枚も出ていて興味深かったのです。
写真左手の本が、今読んでいる途中の「おくのほそ道」の原文・現代文対照版で、いろいろな謎解き・裏話も付いていて、全く素人の私でも面白いのです。
芭蕉がおくのほそ道の旅をしたのは元禄2年、西暦では1689年です。歩いた距離は2,400kmというからあらためてビックリです。掛かった日数は150日。
旅は人生そのものという芭蕉の感覚がなんとなく理解できるのは日本人だからでしょうか。
そして、「おくのほそ道」は単純な紀行文では無いので、当然虚構も含んでいて、そこが300年以上後の現代の我々には文学としての鑑賞と、実際芭蕉はどんな旅をしたのかという興味とが入り交ざって、鑑賞+解読の面白さがあるように思います。
(以下 石 寒太 「おくのほそ道謎解きの旅」p127を抜粋・要約。)
「・・・ついに道踏みたがえて
石巻という港に出づ。『こがね花咲く』と読みて奉りたる
金華山、海上に見渡し・・・・」
と芭蕉が書いているのですが
石巻からは金華山の島は見えないのです。
心の中ではるか彼方に見たのでしょう。
(金華山と石巻の
地図)
原文は俳人の文章らしく、とてもリズミカルで無駄なく凝縮されていると感じました。
原文・現代文対照版は判りやすくて読みやすいのです。