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旅の後の読書

2007年11月3日(土)
旅の後の読書_f0100593_18584835.jpg

  先週の旅で、芭蕉の足跡を実際にたどって追体験したことで、芭蕉の旅に興味を持ち、「おくのほそ道」を実際に読んでいるところです。
3時間ほどの追体験(笑)でしたが・・・

 写真右手の本は、江戸から大垣までのルートの詳しい地図が何枚も出ていて興味深かったのです。

 写真左手の本が、今読んでいる途中の「おくのほそ道」の原文・現代文対照版で、いろいろな謎解き・裏話も付いていて、全く素人の私でも面白いのです。

 芭蕉がおくのほそ道の旅をしたのは元禄2年、西暦では1689年です。歩いた距離は2,400kmというからあらためてビックリです。掛かった日数は150日。

 旅は人生そのものという芭蕉の感覚がなんとなく理解できるのは日本人だからでしょうか。

 そして、「おくのほそ道」は単純な紀行文では無いので、当然虚構も含んでいて、そこが300年以上後の現代の我々には文学としての鑑賞と、実際芭蕉はどんな旅をしたのかという興味とが入り交ざって、鑑賞+解読の面白さがあるように思います。

(以下 石 寒太 「おくのほそ道謎解きの旅」p127を抜粋・要約。)
 「・・・ついに道踏みたがえて石巻という港に出づ。『こがね花咲く』と読みて奉りたる金華山、海上に見渡し・・・・」 
と芭蕉が書いているのですが
石巻からは金華山の島は見えないのです。
心の中ではるか彼方に見たのでしょう。
(金華山と石巻の地図

原文は俳人の文章らしく、とてもリズミカルで無駄なく凝縮されていると感じました。
原文・現代文対照版は判りやすくて読みやすいのです。


 
 
by ciao66 | 2007-11-03 19:45 | life | Comments(2)
Commented by futakidで~す☆ at 2007-11-04 19:39 x
「おくのほそ道」の面白いエピソードを楽しく拝見いたしました(*^_^*)
人生を旅にたとえるところに永遠の芭蕉の魅力があるのでしょうか。
旅は浪漫ですね、人生もかくありたいものです。(^^♪
Commented by ciao66 at 2007-11-04 21:17
先ほど、全篇を読み終わりました。芭蕉の旅を追体験した感じもして、とても感動です。
 本文は400字×27枚余りで意外にコンパクトですが、芭蕉は文章名人なのです。もっとも原文だけでは読みにくいですが。
 人生を旅にたとえ、旅をした名文家の芭蕉でも、3年間の推敲を経て「おくのほそ道」を完成させたそうです。
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