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25. 国境の橋を渡ってラウフェンの街に行く

渡った向こう側はドイツ、ここは国境の橋です。
でも、昔からここが国境だったわけではありません。その謎解きはのちほど・・・。
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付近の地図です。南から北に流れる国境のザルツァッハ川、その東側(右岸)はオーストリアのオーベンドルフ、その西側(左岸)はドイツのラウフェンという町です。
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案内板にはこんなことが書いて有りました。
「ラウフェン、町は分断された。」・・・どういうことだったのでしょう。
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案内板を読んでみると・・・(以下は意訳し要約しています)
ザルツブルク司教の領地だったラウフェンは何度も戦争に見舞われ、フランス革命に続くナポレオン戦争のあと(その戦後処理で)1803年から1816年の間には大きな変化が起こり、一旦はイタリアのトスカーナ大公の領地に変わり、その後すぐにまた支配者が変わって、今度はドイツのバイエルン王国の一部になりました。
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1816年にはまた変化が有り、バイエルン王国はプファルツ地方と引き換えに、川の東側部分をオーストリア帝国に手放し、これにより、何世紀もの間ひとつの町だった、ラウフェンは分断されて、ラウフェンとオーベンドルフに別れることになりました。
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町を流れる川が新しい境界になったことで、経済は混乱し、両岸の人々は違う国籍になりました。ルール、法律、学校、通貨、その他何もかもが違ったものになり、多くの家族が互いの関係を断たれたと感じました。岩塩の流通で栄えた町は小さな村になってしまいました。
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 静かな美しい町ですが、昔は一つの町だったのが、政治にや戦争に翻弄され、ついに分断されてしまったという歴史を持っていました。
これは現地に来てみないと判らない事実でした。この小さな町の歴史はあまり知られていないように思われます。
ナポレオン戦争についてはヨーロッパ各地で影響を及ぼしていますが、国境が変わった例は他にも多くあったと思われます。
案内板の説明では、分断が市民へどう影響したのかの記載が印象に残りました。

橋のたもとの旗が並ぶ場所です。オーベンドルフ側には、
オーベンドルフの旗、ザルツブルク州の旗、オーストリアの旗、EUの旗。
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オーベンドルフ側から国境の橋と対岸のラウフェンを望みます。
この橋を渡る前に、オーベンドルフ側の眺めの良さそうな高台を発見して、そちらに行ってみます。
背後を見上げると・・
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階段の上に素敵な祠が見えたのです。
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祠からさらに進むと、広い田園地帯でした。
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オーベンドルフの緑の景色。広い空でした。
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また元の場所に戻って、これから国境を越えます。
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国境の橋の名前はヨーロッパ橋という。小さな橋。
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国境を越えました。オーベンドルフ側を振り返ります。
よく見るとDとOのプレートが写真の左右両端に有ります。
これが国境線でしょう。 
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ドイツ側の岸に立ちました。
ザルツァッハ川は少し先でドナウ川に繋がり、ずっと先では黒海に流れこむ川です。
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ラウフェン側の橋のたもとの旗です。
町の旗、バイエルン州の旗、ドイツの旗、EUの旗。
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街の中心部に入りました。ここを左に曲がって・・・
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先に進むと茶色い屋根の大きな教会が有ります。
対岸のオーベンドルフ側から見えていた教会でしょう。
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下から見上げます。立派な教会Stiftskircheです。
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教会が立派なのは、岩塩を運ぶ拠点として、水運で栄えた街だったので、財力が有ったのでしょう。
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回廊は中世風の雰囲気のあるものでした。
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ドアを開けて入ろうとしたのですが、開きません。
閉まっているのか、仕方がないね。と思ったとき・・・
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ドアを開けて人が出てきました。
硬くて開けにくいドアだったようです。
おかげで中に入ることが出来ました。堂内の様子です。
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回廊の端からザルツァッハ川を望みます。
美しい緑の河原の向こうはオーストリア、こちらはドイツです。
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教会を出て、街の中心広場マリエンプラッツを通って・・・
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もう一つの国境の橋、ザルツァッハ橋を渡って、オーストリア側に戻ります。
こちらの橋はとても立派な橋です。
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振り返ると先ほどの教会が見えました。
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この美しい景色は昔も今も変わりがないのでしょう。
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次回はオーストリア旅行記の最終回です。
ザルツブルクに戻って、夕刻まで時間が有ります。


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by ciao66 | 2017-12-09 22:10 | オーストリア2017 | Comments(4)
Commented by ciao66 at 2017-12-10 12:44
Clearwater0606様、折角頂戴したコメントを操作を間違えて消してしまいました。復元できないようなのです。たいへん申し訳ございません。
 印象的だと仰って頂きました、最後の写真ですが、逆光で撮りにくいシーンが、かえって効果的な演出になったかもしれません。実際はもう少し明るい雰囲気だったのです。
Commented by Clearwater0606 at 2017-12-10 17:42
ciao66さん、お気になさらずに。一番下のお写真は、とても印象的なお写真だと感じました。山の感じもナイスですね。
Commented by cahieretstylo at 2017-12-11 23:28
オーストリア側から渡った橋は小さくて
これで国境を越えるとはちょっと思えないような姿だと思いました。
本当に何げなく越えていけるものなのですね。
教会の回廊がいい雰囲気です。
長い時間をかけて石畳がつるつるになっている様子がいいですね。
Commented by ciao66 at 2017-12-12 15:21
地元民が利用する小さな橋が、両岸が昔は一つの町だったことを語っているような気がします。
EUになってからは通行には何も支障はないわけですが、その前は相当なバリアだったことでしょう。
国は違うのですが、両岸とも言葉はドイツ語というのも、考えれば不思議な気がしてきます。

教会のつつつるの石の廊下は、年月を経て赤い色彩も骨董品のようないい感じになっていました。
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