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4. ウィーンの街歩きはペーター教会のオルガンコンサートから

シュテファン大聖堂のあとは、街歩きの時間になりました。
グラーベンの通りを観光用のフィアカーが行きます。
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この通りは中世は堀だったので、こんなに道幅が広いのでしょう。
青いオブジェが不思議に街にマッチしていました。
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 グラーベンにはこんな塔がにょきっと立っています。(光線の具合で路地から写す。)
ペストの流行が収束した感謝の記念柱。ペストといえば中世を連想しますが、
これを造ったのはマリア・テレジアの祖父で、1693年のことですから
すでに中世ではなく、近世といわれる時代の初めころの出来事でした。
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 グラーベンから横丁へ入り、「ここは抜けられそうかな?」と
ちょっと探検みたいに、こういうアーケード歩きも面白いのです。
ガラスの天井が素敵でした。
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 グラーベンの先まで来ると、直角に曲がってコールマルクト通りが始まり、
王宮巡りの出発点だった、ミヒャエル門が真正面に見えて、
ほぼ街を一周したことになります。
でも、王宮には戻らずに別のところへ・・・
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 ペーター教会での午後3時のオルガンコンサートに行く予定だったのです。
まだ20分前ですが、休憩を兼ねて中で待っていればいいでしょう。
ここは外観もなかなか素敵な教会です。
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美しいバロックの堂内ですが、ピンクの大理石が柔らかく調和を保っていて、
先ほどの大きな大聖堂よりも、ずっと心休まるような空間になっています。
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卵型のドームが下に降りてきて、そのまま堂内の平面に投影される、
このシンプルさがいいのです。
ウィーンで私の一番の好みの教会がこのペーター教会でした。
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 オルガンコンサートが始まりました。
始まりはバッハの「 トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
(↑クリックすると音が出るのでご注意ですが、
以下2つのリンクも同様。聞きながらどうぞ。)

低音のパイプオルガンの響き、チャララ~ン♪で始まる、おなじみの曲です。
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演奏はすべてバッハの作品でしたが

6つのトリオ・ソナタ 2番ハ短調 BWV 526.2」は、
まるで天上から降りてきたような音楽、という印象で、

幻想曲ト長調 BWV572」は、 
バッハ23歳の若いときの作品という割には、ちょっと渋い感じで素敵でした。

さて、30分ほどのコンサートを終えて、街歩きの再開です。
ペーター教会を別のアングルから撮ってみました。
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 路地歩きが面白いのは意外性が有るからで、
自分の好きなように歩くというのがいいのです。

 またパッサージュを見つけて入ります。
ここは間違いなく通り抜けできそうなところ。
6フロアくらいの高い天井の上のガラス窓が素敵です。
ここを抜けて・・・
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 ちょっと変わったものを発見。珍しく木造の建物で、
石の建物に「へばりつくように」して建っている!
何に使っているのか?謎ですが
色彩が不思議に周囲にマッチしています。
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こんな中世からありそうな石畳の路地が続いて、
ここを曲がってしばらく行くと・・・
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 Judenplatz(ユダヤ人広場)です。これはちょっと変わった形の記念碑で、第二次大戦の際にナチスに殺害された65,000人のオーストリアのユダヤ人のために造られました。
 現地の英文説明によればアクセスできない図書館あるいは本棚ということらしいのですが、残念ながらピンときません。ネットで探してみた別の解説では、「知恵」「記憶」「記録」をも意味しているとか・・・。
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 1938年にはナチスによる「水晶の夜」事件によって、ウィーンのシナゴークの90%以上が破壊され、7500人のユダヤ人の商店と住居の破壊と、91人のユダヤ人殺害が起きました。
ここにはユダヤ人などが虐殺された45か所の強制収容所の名前が書かれています。
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 この記念碑の下には、シナゴーグの破壊された跡が有って、発掘後保存されているのですが、この建物にある ユダヤ人広場博物館 の地下から見ることができるそうです。
私がウィーン滞在中は、残念ながらユダヤ教の祭日と定休日が連続していて、
見ることがで見ませんでした。
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 ベルリンとフランクフルトではユダヤ博物館に行ったので、違いもみて見たかったのですが、ウィーンパスが使えるといっても、すべて見るわけにもいきませんので、ちょうど良かったのかもしれません。(3日間の観光で充分にその元は取りました。)

広場の端から振り返ります。
通行人もご覧のように少なく、静かな落ち着いたところでした。
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ぶらぶら歩いているようでも、一応の目的地はあるわけです。
次に向かっているのは、ホーアーマルクト広場ですが、そこは・・・
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ウィーンがまだローマ人の街ヴィンドボナであった当時からの古い古い広場。
167年にはローマ皇帝マルクス・アウレリウスもここに来たという。
ローマ遺跡の博物館が有りますが、行ったときには改装工事中で閉館だったようです。
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ホーアーマルクト広場の端にアンカー時計を見つけました。時刻はちょうど午後4時ですが、
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12時にしか仕掛けは動かなかったようです。
さっさと下をくぐって・・・
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 古い街の雰囲気は残っているのですが、
ちょっと物騒な落書きの有るスポットに来ました。
でも、昼間は大丈夫でしょう。この階段を上がって・・・
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次回は、
ウィーン最古の教会というルプレヒト教会から始まります。


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by ciao66 | 2017-10-08 16:57 | オーストリア2017 | Comments(2)
Commented by cahieretstylo at 2017-10-09 22:29
教会のオルガンコンサートいいなぁ。しかもバッハだなんてうらやましいです。
よい思い出になりますね。
Commented by ciao66 at 2017-10-10 17:44
雰囲気のいい教会でした。聞いたことのある曲で親しみやすく、そこで疲れも取れた感じがしました。無料というのも嬉しかったし・・・(笑)。
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