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第26話:サン・レミ・ド・プロヴァンスへバスの旅~オリーブと糸杉の木の散歩道

  (2010年4月10日その1)
旅は4日目となりました、季節は美しく花盛りの春、アルルからバスでサン・レミ・ド・プロヴァンスに移動し、郊外にあるサン・ポール・ド・モーゾール修道院(↓写真)へ向かいます。
美しい景色に囲まれた修道院はゴッホが入院していた頃からある精神病院なのです。
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この日の旅は、サン・レミの街中歩きをして、次に郊外に向けて「ゴッホの絵の散歩道」を歩いて、サン・ポール・ド・モーゾール修道院に向かい、復元されたゴッホの入院していた部屋を見学、最後は山裾のローマ遺跡巡りと続き、何話かに分けてご案内します。





まずは、アルルのバスのところから。見覚えのある場所はゴッホの黄色い家跡です。
前日のサント・マリー・ド・ラ・メール行きのバスを乗り損なった「学習効果」で、アルル駅ではなく多分ここだろうと見当をつけてラマルティーヌ広場に来ました。時刻は午前8時00分。
正解です、ちゃんとバスがここで待っていました♪でもドアは締まっていて、行き先表示も多分無かった(汗)。
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乗客は私ひとりだけ。
アルル駅のバスターミナルでは事情を知らぬ旅行者が、「バス来ないね」と言っていたかもしれません。
絵にもあったガードを潜っていきます。
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バスはスピードを上げて快調に飛ばしています。
ブドウ畑や、糸杉の防風林や、アルピーユ山脈、街の美しい並木を見ながら50分ほど経つと、
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サン・レミ・ド・プロヴァンスに到着しました。
街の中心に有るのがサン・マルタン教会。塔の形が独特で、
ゴッホの絵の遠景にこの塔は登場しています。
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教会のロウソク。
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市庁舎。時計は9時5分を指しています。
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市庁舎前のタコ。
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調べてみると、タコはキリスト教世界ではいいイメージはないそうです。
誘惑者・裏切り者・悪魔・守銭奴の象徴でdevilfishとか・・。
ノストラダムスのちょっと恐ろしい予言のイメージには合っているかもしれません。
ノストラダムスの泉↓にもやはりタコが・・。
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近くにノストラダムスの生家も有ります。狭い路地の長屋の小さい家。
ここだというプレートが有ったので判りましたが、無ければちょっとわかりません。
この旧市街は、何故かこういう車も入らない狭い道の長屋だらけ????・・・ふつう市役所近くの旧市街地はお金持ちの立派な家が多いのに、ここは少し違和感のある街でした。
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目立つのは落書き?では無さそう・・・ノストラダムスが剥げてしまったんですね。
フランスにしてはこういうのは珍しいい。
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不思議な旧市街は駆け足で観光終了し、郊外のゴッホのスポットへ向かいます。
12番はサン・マルタン教会、13番はノストラダムスの生家、2番は市役所、5番はノストラダムスの泉。
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上の地図4番の地点で、ゴッホのパネル発見。これはゴッホのパレットの写真でした。
ここが21番パネルで終点だったようですが、これから逆にルートを辿り1番パネルのある、郊外のサン・ポール・ド・モーゾール修道院まで歩くことにします。距離は2Kmほど。
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ヴィクトル・ヒューゴー通りに来ました。
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ここは19番パネルがあり、秋の風景を描いたゴッホの絵です。
絵には並木の他にゴッホらしく登場人物が描かれています。
入院した精神病院では付き添い付でしたが外出も出来、絵も描ける環境だったようです。
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午前9時30分、旧市街はずれのの観光案内所に到着。
ヨーロッパらしい木は松でしょうか?
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広場にはオリーブの木もあります。
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ゴッホウォークのパンフレットも貰いました。
地図の18番から黄色いルートに沿って歩いていきます。
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小さな礼拝堂の隣の広場。
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礼拝堂は行きすぎだったようで、少し戻って道を聞いてゴッホの散歩道に入りました。
糸杉の木も有ります。
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近くの16番パネル。ゴッホらしく働く人を描いています。この付近で描いたのでしょうか。
題名は〝Paysans bêchant〟=農民が鋤で掘ること
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9時45分、ちょっと歩いては止まり、パネルを読んで絵と付近を見比べ、この絵はここで描いたとか、
これは別の場所の絵だった、とか・・・なかなか先に進みません。
でも、この付近からは郊外らしくオリーブ畑や糸杉の美しい景色になってきます。
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(次回に続く)
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by ciao66 | 2010-07-17 20:33 | フランス紀行2010 | Comments(6)
Commented by ciaomami at 2010-07-17 22:27 x
ノストラダムスってフランス人だったんですね~
ゴッホって最後は精神病院に入れられちゃったんだ~
って知らない事をたくさん教えてもらってます!
短い人生で色んな事があったのですね・・・画家の人生って波乱万丈ですね
平凡じゃ良い作品は残せないのでしょうね
Commented by ciao66 at 2010-07-17 22:43
ノストラダムスはラテン語風の表記でNostredameという筆名、本名はノートルダムだったようです。
ノートルダムだったら、あの大聖堂と同じ名前なのでフランス人と判りますね。

「画家の人生って波乱万丈ですね」・・・その通りですね。
あのセザンヌも生前絵が売れなかったし、モネは愛人がいましたし、ピカソは何人も何人も奥さんを取り換えましたし・・・。どの人も波乱万丈!
Commented by junnote at 2010-07-17 22:59 x
おお!突然のノストラダムスの登場ですね。
久しぶりにこの名前を聞いたような気がします。もう2010年だなぁなんて(笑)
ゴッホの絵を追いかけているとなかなか進まない‥とても贅沢な散歩道ですね~
私もこんな道を歩いてみたいです!
Commented by ciao66 at 2010-07-18 08:42
あの大予言は1999年7の月に人類が滅亡するということでしたが、外れたので良かったですが、
ノストラダムスが世界絶滅を予言したのかどうか、解釈の仕方ではそうではないという説もあるようです。
ノストラダムスはイエスによる救済を望むカトリック教徒であり、人類の終わりを予言したはずは無いと・・・。
話題になった予言【第10巻72番】
・・・・1999年7の月 空から恐怖の大王が舞い降りてアンゴルモアの大王を甦らせる。
その前後マルスが幸福に世界を支配するだろう。 ・・・・・
 これを見ると確かにノストラダムスは「滅亡」と言っているわけでは無く、
恐怖の大王=オスマン帝国であり、アンゴルモアの大王=フランソア1世のことを指していたという説もあるようです。

次回はゴッホの散歩道の続きから始まります。
Commented by はなみずき at 2010-07-18 15:18 x
この修道院はゴッホが入院していた頃からある・・というと、
今も、精神病院ですか?前回は、市民病院を精神病院と
勘違いしていましたが、今は、多くの人が、大なり小なり
精神を病む様な時代ですが、修道院が、となると、
優しく心の内を聞いてもらえそうですね。

 たこの像は、珍しいですね。
たこは、キリスト教の世界では、いいイメージではない
のですか?
先ごろは、たこがずいぶん話題になって
いましたが。
Commented by ciao66 at 2010-07-18 18:50
ここはもともとは12世紀に建てられた修道院で1806年から精神病院になったそうです。
ゴッホが入院したのは1889年、退院は翌年で約1年間いました。
そしてその精神病院は今もちゃんと精神病院として現存しています。
少し前までは見学不可能だったそうですが、近年見学可能になった。
現在は修道院はなく、教会が敷地内にある。
・・・ということです。詳しくは28話(次々回)で詳しくレポートします。

タコの話は、ワールドカップの予言が当たったので、少しはタコの名誉回復になったかもしれませんね。

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