京都の街が地図の形の通りに見えるのは、東山の大文字山からの眺めです。
中央は京都御所の緑、左手前は真如堂、右手前は吉田山と京都大学、
右後方は双ヶ岡で遠景は西山。
時間は少し戻り、午前8時前、銀閣寺道のバス停です。
右手奥に大文字山が見えていましたが、その時には気づかずでした。
8月16日には大文字山は
このように見えるのでしょう。それをイメージしながら
銀閣寺道道を少し進むと、
銀閣寺橋を渡り、銀閣寺の門前に向かいます。
山から降りるのは別ルートの法然院側なので、哲学の道沿いに向う側からこちらに戻る予定です。
銀閣寺の門前ですが、朝まだ8時なので閉まっています。
銀閣寺門前を左へ大文字山の登山ルートへ向かい、
少し先の突き当りの神社のところを右折します。
この分かれ道は右へ。
森の中の祠を通り過ぎ、
ちょっと泥で汚れて残念な看板ですが、昔の絵図に「大」の文字が有ります。
何も知らずにここまで来ましたが、やはりここは京都、大文字山にも歴史が有るのでした。
足利義政が書かせた「大」の字、そのお墓が相国寺に有り、送り火はその正面を照らす。
なるほどそうだったのかと思ったら、誰の字かについては諸説があるようです。
別の新しい案内板です。
この付近は大文字山まで続く銀閣寺山国有林で、いわば銀閣寺の裏山でした。
あたりは美しい杉林です。
次第に急になってきた山道を行くと、
樹木越しに京都の街が見えてきました。
更に登ると、
千人塚というところに出て、
こんな看板がありました。
大の字のところは草地になっているというのが判る絵です。
最後の登りです。
銀閣寺の山門から30分少々、大の字の中央部分に到着して、
そこから見えたのが冒頭の写真です。
まだ山頂では有りませんがいい眺めです。
送り火を焚く火床です。
大の字の真ん中の交点のところです。
はるか向こうに大阪の街が見えました。ちょっと予想外ですが、これは凄い。
右手は天王山。その向かいは男山。手前は東山の山々。
右手では比叡山が近くに見えます。
山の山腹に別の送り火。左端が「妙」右が「法」(四角く切り取られた部分)。
「法」の向こうの山は鞍馬山あたりです。
少し上に移動して、ここは大の字の頂点です。
このあと、20分ほど歩いて大文字山の山頂に到着。
銀閣寺道バス停からは1時間ほどでした。
手前は山科盆地、向うに見える山は金剛山と葛城山、
とても遠くのほうまで見えました。
標高465mというのは展望するのにちょうど良い高度なのでしょう。
今度は青い秋空に焦点を合わせてみました。
ゆっくり眺めを楽しんで下山します。
左に延びるのは大の字の「右払い」の部分。
下山するのは大の字の「左払い」の部分。
道に沿って火床が続いています。
法然院に続く道の途中で出会ったのが野生のシカです!
人間に遭遇してあっという間に走り去って行きました。
この標識を左へ。
法然院は西、という古い道標です。
シカよけの金網の切れたところを右に出て、
急坂を下ります。
法然院の鐘楼が見えてきました。やれやれ下山したようです。まだ朝10時頃。
次回、法然院と「哲学の道」の巻に続く。