女川の街で、びっくりする物に遭遇しました。
横倒しになった「江島共済会館」です。建物の基礎が見えています。 いまなら、震災の貴重な津波遺構を見ることが出来ますが、暫らくすると解体されるそうです。 すぐそばまで近づけます。左手に回って、屋根の方向から。 津波は建物を越えてやってきて、横倒しになりました。 周囲では、たくさんの人が亡くなったことでしょう。ご冥福をお祈りします。 右手に回ると、建物の裏側が丸見えです。 ここは、圧倒的な迫力で、津波の凄さを理解できる建物です。 「江島共済会館」の案内看板。 今度は遠景です。 女川町地域医療センターの丘から望む、横倒しの「江島共済会館」。 今は、何もない街にダンプカーが行き交います。 同じ丘から望む、もう一つの震災遺構です。 やはり横倒しの「女川サプリメント」。 黄色いショベルカーの隣です。 「女川サプリメント」案内看板。 左手のほうは屋上側です。パタンと横倒しに。 すこし近づきました。基礎の側が見えています。 建物の基礎の側です。津波で剥がされました。 更に右に回り込み、こちらは玄関側でしょう。 自動車が突っ込んでそのままになっています。 あと1か月ほどで解体されます。 ・・・2014年3月3日に解体する予定と町役場のサイトに有りました。 もうひとつの、横倒し建物である「旧女川交番」は、ちょっと小ぶりですが、 震災遺構として保存される方向のようです。 津波を体験された方は見たくもない建物かも知れません。 でも、津波の怖さを伝えるには、貴重な遺構でしょう。 まるで砂漠のような・・・何もない女川の街の中心部。 災害危険区域が指定され、住宅が建てられないなどの土地利用に制限が設けられた。 復興計画では高台移転や再開発が計画されている。 街全体の地盤の嵩上げするそうです。 そのすぐそばの、七十七銀行女川支店の職員の慰霊碑。 行員15名のうち13名が津波に飲まれ死亡・行方不明となった跡地です。(屋上に避難していた) 「遺族たちは「帰ってきた時の目印に」と跡地にピンクや紫色の花の鉢植えを並べ、水やりに通っている。」という、朝日新聞の記事はこちら。。 遺族が、安全配慮義務違反として銀行を訴えています。安全な高台へ避難すれば助かったかもというわけです。すぐ後ろの高台にある、女川町地域医療センターの1階まで津波は来たし、800mほど離れた桜ヶ丘の途中まで津波は来たので、なかなか大変な状況だったのでしょう。 判決は2014年2月25日の予定という、河北新報の記事はこちら。 遺構見学のあと、復興の仮設商店街で食事です。ここは「きぼうのかね商店街」という名前がついています。 「三秀」の店員さんがお勧めの、あんかけ類のうち、中華飯にしたのですが、 大盛りと小盛りが有り、「小盛りで充分ですよ」と、お店の方。 小盛りでも本当に充分すぎる量、大盛りはどんなに巨大なのでしょう?? お値段はお手頃でお味も良かったです。 お店に有った「おらだづの女川弁」湯のみ とチラシです。 女川弁というのは・・・ほとんど仙台弁と変わらない感じ。 (ここに書かれたと同じような、仙台弁も、意外に聞く機会は少ないのですが) 女川は元気だよ、というメッセージが伝わるようなお店でした。
by ciao66
| 2014-01-26 19:51
| 東北あちこち
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Comments(8)
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ginger
at 2014-01-27 17:09
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ciao66さん、お久しぶりです。ほんとうに、遺族の方々に取っては、震災遺構を目にするのもお辛いでしょうが、また千年後のサイクルで同じレベルの津波が来た時、こんどは多くの人を救えるよう、遺構を朽ち果てさせずしっかりと保存しておく事は(それだけでなく人々の口づてにこの津波災害の恐ろしさを後世へ伝えて行くことも)とても大切な事かもしれないと思いました。それにしても、ciao66さんの写真から伺える余りに余りな波の威力、かなりの衝撃です。貴重なお写真を拝見させて頂き有難うございました。
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ciao66 at 2014-01-27 19:35
ginger様、コメントどうも有難うございます。
建物の保存は一つだけでも、それは地元の意向なので、やむを得ないと思うのです。 保存費用以外にメンテナンス費も掛かり、心理的な面も大きな要素だったようです。 解体はしますが、各建物は画像等のデジタルデータで保存するそうです。 実物ほどの迫力は無くても、津波の脅威を伝えることはできるでしょう。 多くの被災地の復興はなかなか進まない現実・・それが早く進むようにと、願っています。
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はなみずき
at 2014-01-31 10:24
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まだまだ、復旧にはほど遠い景色に、衝撃をおぼえました。
同じ県民でありながら、なかなか足を運べないでいました。 石巻、亘理、相馬、富岡、いわき、親戚が海沿いにおおぜい いますが、それぞれの生き方を模索しているようです。
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ciao66 at 2014-01-31 21:27
青い海と何もない街が対照的でした。
雄勝までは80Km、女川も70Km先のちょっと遠い所ではありますが、 訪れて、復興市場で買い物することも、復興支援と言われてますし、 元気な地元の方の姿を見れば、この衝撃写真とは違う印象も得られるかもしれません。
ご無沙汰しています。
女川…場所を地図で確認してみました。関西に住んでいる私たちには、ついつい遠い日のように思って忘れがちな、あの地震と津波。 被災された人たちにとっては、まだまだ復旧に程遠い日々が続いていることを改めて思い知らされました。 衝撃的な写真でした。
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ciao66 at 2014-02-05 19:14
こちらこそご無沙汰でした。
寒い日が続き、本日は最高気温もマイナスの真冬日の仙台でしたが、 ここのところ、お仕事が立て込み、ブログ更新もコメント投稿も、ままならない日々でした。 被災地ではまもなく3年になろうというのに、まだ「仮設住宅」はほとんどそのまま残っていますし、沿岸部では仙台と状況は違って、女川などは人口減もあってまだまだ厳しい状況のようです。
女川の現在を知り、かなり胸が痛くなりました。
建物に突っ込んだままの車にナンバーがついたままですがこれが現実なんですね。 千葉では写真の青空のように本日は晴れましたが、こちらは大雪が降り交通も乱れ大変な状態になってしまいました。 仙台へも寒気と共に雪雲が押し寄せている頃ではないでしょうか・・・気おつけてくださいね。
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ciao66 at 2014-02-09 21:24
女川の街の中では、すっかり瓦礫は無くなって、何もない更地になっているわけですが
その中にポツンとこの建物が残っているというわけで、とても目立つ存在でした。 周りは地盤嵩上げ工事がこれから始まるところで、(それで解体撤去されることになった) 何年かかるか判りませんが新しい街が出来るようです。 今日は78年ぶりの大雪の仙台でしたが、関東のよな大きな混乱はなかったようです。 雪国ではないにしろ、車は当然にスタッドレス履いていますし・・・。
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